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8.12022
脳は錯覚する
今年も8月になり気温も上がってきました。連日35℃を超えています。みなさん体調はいかがですか。水分補給をこまめにして熱中症にならないよう気を付けてください。
さて、こんなに暑い時期はアイスクリーム・冷やし中華・かき氷などの冷たいものが食べたくなりますね。私は夏になると必ずといっていいほど夏バテをしてしまい冷たいものばかり食べています。今回は最近流行りのかき氷についてお話します。
かき氷の定番のシロップといえば「いちご」「レモン」「ブルーハワイ」などです。私はさわやかな味の「ブルーハワイ」が好きです。しかし、じつはどれも同じ味です。(みぞれは除かれることが多いですが)検証していきましょう。
ちなみに「みぞれ」と言われているのは関西地方だけで、関東地方では「甘露」「水(すい)」と呼ばれているようです。
ブルーハワイとは
ほとんどの味は名前を聞くと味は想像しやすいですが「ブルーハワイ」はイメージしにくいですね。
実はカクテルの「ブルーハワイ」をイメージしたものになります。青く色付けされた「ブルーキュラソー」というリキュールを使います。このブルーキュラソーには、オレンジピールの香り付けがされています。そこにパイナップルジュースやレモンジュース・氷などを加えたものが「ブルーハワイ」ハワイの青空のイメージしたものなので、味にアレンジを加えているところも多いです。
かき氷の原料
さてかき氷シロップの主な原材料は、「果糖ブドウ糖液糖」です。これに香料・着色料・酸味料・保存料などが加えられます。聞き慣れない言葉ですが甘い液体のことです。清涼飲料水・ガムシロップなどによく使用されています。例えばレモンなら黄色の着色料とレモンのような香りのする香料、果物のような酸味料を付けるもので作られています。
よって、基本となる果糖ブドウ糖液糖は同じで、香料・着色料・酸味料で異なる味を出しているのです。
では、なぜ違う味に感じるのでしょうか。
脳との関係
これは脳の働きが関係しています。人間は食べ物の味を「舌」のみで判断していると思いがちですが、それだけではありません。味覚の情報に加え視覚と嗅覚の情報で判断することで味を決めています。
例えばレモン味のシロップには「レモン=黄色」というイメージで着色料が用いられており、香りをレモン香料で再現しています。色と同様に香りを再現しています。人間には「レモンの香り」という情報が脳にインプットされているためレモン香料から感じる香りで脳が「この食べ物はレモン味」と判断してしまいます。
この味覚以外の視覚と嗅覚の錯覚により脳はレモンと判断してしまうため、他のシロップと同じ味でもレモン味と感じてしまいます。
実際に目隠しをして食べて実験すると面白いですね。